こんにちは!
みのり農場の麻生真司です。
1ヶ月前の
話ですが唐津の有志の会で
唐津の日本料理の3人で旬の
野菜である、蕪、里芋を使った料理を一品、自然薯を使った料理を一品ずつコース仕立てでお出ししてみようとなりました。
僕は焼物とデザートを担当。
焼物の素材は鹿肉。付け合わせは里芋、蕗の薹。
器は中里隆作テラシッジ三島鉢。
鹿肉を使った理由はどこの料理店でもほぼ牛肉しか出てこないので、個人的に面白くないと思っていたから。低カロリー、高タンパクな鹿肉は絶対日本料理向きの素材だと勝手に思っています。
ゲストで来ていた漢方の薬剤師の先生によれば、鹿肉は体を温める食材なので冬にピッタリだそうです。
鹿肉は福岡の朝倉で猟師さんが銃で仕留めて、すぐに血抜きして持ち帰り、1時間以内に内臓を取り出したもの。
熱した分厚い鉄鍋で表面を焼き固め、60℃のオイルで芯温が58℃くらいまで加熱して火を入れて、金串を打ち藁の煙で30〜40秒燻します。
それを柳刃包丁で肉汁を極力損失しないようにスパッと一口大に切って、酒とみりんののアルコールを飛ばし生姜汁を加えた幽庵地(照り焼きのたれのようなもの)に一瞬くぐらせて下味をつけます。胡椒は鹿の繊細な香りが消えるので使わなかったです。
森次 庸介君に教わった80℃のスチームで火を通した真っ白い里芋をさいの目に切り、交互に盛り付け、蕗の薹味噌、蕗の薹の天婦羅を添えて完成。
幽庵地に通す事で香りがより立った鹿肉と80℃で火を通した少しトロッとして癖が全くない里芋が絡まって好相性。
蕗の薹味噌が季節のアクセントになってます。
醤油とか味噌みたいな伝統調味料もすごい力があるんだなぁと改めて発見できた試作でした。
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