こんにちは。
みのり農場の麻生真司です。
先日の佐賀のドリームマッチのお話で、
元日本代表チームのサッカー選手や
はなわさんなどのゲスト、運営スタッフさん達の
お昼ご飯に弊社のキッチンみのりの鶏めしを
使っていただいたお話をしました。
みのり農場は確かに卵の生産農場ですし、
鶏関係の料理をするのは道理として合っています。
しかし、キッチンみのりはみのり農場が最初にオープンした
加工販売部門です。
その最初のお店でなぜ鶏めしと卵焼きなのかです。
それには僕の実家の場所が大きく関わっています。
僕の実家の浜玉町の砂子地区は今もそうですが農村地区です。
今でこそ飽食の時代ですが、ほんの40年前ほどまでは
外食産業も発達していませんし、通常の農家さんの日常は
質素そのものです。
現在61歳の母の実家も同じ町内ですが、母はみかん農家の
子供ですが、子供の頃は卵1個さえも1週間に一度しか
使わせてもらえず、普段は本当に梅干しと漬物でご飯を
食べるような生活だったそうです。
そんな農家さんは大体、各家庭で昔は鶏を飼っていました。
普段は卵を産んでもらうのですが、何かのお祝いや
区切りの席ではその鶏さんをつぶし(殺し)、
肉は鳥ご飯を作り、その骨で出汁をとって、「だぶ汁」という
五目汁のようなものを作り、食べるのが何よりものご馳走で
貴重なタンパク源だったのです。
そのような歴史があるからなのか、
それから数十年経った今でも、鶏めし(かしわご飯)を
好きな方は北部九州では多いです。
自分たちの郷土のご馳走である鶏めしを
看板商品にしようという流れは自然のことだと思います。
みのり農場の鶏は自社の処理施設で解体します。
飼料の鮮度にこだわり、ストレスをかけないように
育てた鶏は産む卵ももちろん美味ですが、
鶏そのもののお肉や骨も美味しさに富みます。
鶏ガラはラーメン屋さんでもやらないくらいに
贅沢に濃いスープを取ります。
鶏肉はごぼうと醤油、そして先ほどの贅沢なスープ
と一緒に炊き込み、それをご飯と一緒に炊きます。
そうです。
これはまさに伝統の鶏めしとだぶ汁を合わせた
ようなあっさりしながら味わい深い美味しさなのです。
そして、キッチンみのりの鶏めしでオーラを放っているのが
大きな大きな卵焼き。
この卵焼き1切れに卵が約2個分入っています!
しかも出汁なしで塩とお砂糖で味付けしていますので、
本当に卵そのものの味わいです。出汁が入っていないのに
柔らかいのです。
この製法は企業秘密なので詳しくは言えないのですが、
僕の母が卵農場である麻生家に嫁いで来まして、
卵はある意味使い放題だったので、工夫に工夫を重ねて
編み出した美味しさなのです。
キッチンみのりで鶏めしを販売するにあたり、
せっかく鶏めしを出すわけですし、卵屋さんらしく、
この大きくて美味しい卵焼きを付けたい!!!
というのが僕の母の思いだったのです!!
鶏めしが醤油味ベースなので、
合わせる卵焼きには醤油は一切使わず、
味のバランスをとっています。
キッチンみのりを開店しまして、もう23年目です。
今ではかしわ飯に卵焼きをつける事業者さんは
多くなりましたが、全く大々的に謳っていませんが、
元祖はキッチンみのりだと自負しています。
そういった理由で元祖だけに、鶏めしの美味しさは
もちろん、卵焼きも少しづつ進化させていきたいです。
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